2019年7月19日
告示外特定活動2 老親扶養
当法人では、「家族を日本に呼びたい」「家族と一緒に日本で暮らしたい」というご相談を受けることが非常に多いです。
残念ながら、現在の入管行政において「家族」として在留資格をもらえるのは、ごく一部の例外を除いて「配偶者」と「子」だけです。つまり、親や甥・姪、いとこなどを呼ぶことは非常に困難となります。
しかし、一定の条件を満たした高齢の親の場合、「告示外特定活動」としての在留資格「特定活動」がもらえる場合があります。
1 審査基準
(1)高齢であること
おおむね70歳以上であることが目安となります。
(2)配偶者と死別していることまたは生きているとしても同居が見込めないこと
配偶者と同居している場合には、認められる可能性は限りなく低くなります。
(3)日本に在留している子以外に適当な扶養者がいないこと
呼び寄せる人(日本に在留している子)の兄弟姉妹が本国に住んでいる場合、認められる可能性は限りなく低くなります。
(4) 日本に在留している子に親を扶養できる経済力があること
親を日本に呼んで生活させられ経済力があるかどうかを審査されます。給与所得や貯蓄、不動産資産などにより証明することとなります。
(5) 人道上配慮を要すべき特別の事情があること
本国では治療が困難な病気を患っていたり、介護が必要な状況であったりする場合は、人道上配慮を要すべき特別の事情があると認められ、ゆるやかに判断される場合があります。
2 近年の傾向について
数年前までは、年齢や本国在住の家族に関する基準などは、比較的緩やかに審査される傾向にありました。
しかしながら、近年は、日本全体の少子高齢化傾向及びそれにともなう医療費の増加傾向から、この「老親扶養」の在留資格「特定活動」は、非常に厳しく審査されるようになっています。
第1項の(1)から(4)のすべてに該当している場合でないと、認められる可能性は低いでしょう。
以上、告示外特定活動「老親扶養」について説明しました。
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