2019年6月21日
「高度専門職」の在留資格について
「高度専門職」は、日本の経済社会における新たな活力の創造、国際競争力の強化などに大きく寄与する高度な知識、技術などを有する「高度外国人材」のための在留資格です。
「高度専門職」の在留資格に該当する「高度外国人材」には、活動制限の緩和、在留期間「5年」、永住許可要件の緩和など、さまざまな出入国管理上の優遇措置が取られます。
「高度専門職」には、「高度専門職1号」と、1号を持って一定期間在留した人が対象となる、「高度専門職2号」があります。
1 高度人材ポイント制について
「高度人材外国人」に該当するかどうかは、「高度人材ポイント」によって判断されます。
高度外国人材の活動内容を、「高度学術研究活動」、「高度専門・技術活動」、「高度経営・管理活動」の3つに分類し、それぞれの特性に応じて、「学歴」、「職歴」、「年収」などの項目ごとにポイントを設け、ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に、「高度外国人材」と認められます。
ポイント計算表はこちらをご覧ください。
2 高度専門職1号
「高度専門職1号」は、活動内容によって、「高度専門職1号イ」「高度専門職1号ロ」「高度専門職1号ハ」の3つの在留資格があります。
(1)該当範囲
入管法には、以下のように規定されています。
「高度の専門的な能力を有する人材として法務省令で定める基準に適合するものが行う以下の次のイからハまでのいずれかに該当する活動であって、我が国の学術研究又は経済の発展に寄与することが見込まれるもの
イ 法務大臣が指定する本邦の公私の機関との契約に基づいて研究、研究の指導若しくは教育をする活動又は当該活動と併せて当該活動と関連する事業を自ら経営し若しくは当該機関以外の本邦の公私の機関との契約に基づいて研究、研究の指導若しくは教育をする活動
ロ 法務大臣が指定する本邦の公私の機関との契約に基づいて自然科学若しくは人文化学の分野に属する知識若しくは技術を要する業務に従事する活動又は当該活動と合わせて当該活動と関連する事業を自ら経営する活動
ハ 法務大臣が指定する本邦の公私の機関において貿易その他の事業の経営を行い若しくは当該事業の管理に従事する活動又は当該活動と合わせて当該活動と関連する事業を自ら経営する活動」
「高度専門職1号イ」が「高度学術研究活動」、「高度専門職1号ロ」が「高度専門・技術活動」、「高度専門職1号ハ」が「高度経営・管理活動」です。
(2)基準
ア 申請する人が①ポイント計算表の点数が70点以上であり、②「1号ロ」「1号ハ」の場合は報酬・収入の年額が300万円以上であること
イ 申請する人が日本において行おうとする活動が、以下のいずれかの在留資格の活動に該当すること
「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「経営・管理」、「法律・会計業務」、「医療」、「研究」、「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「企業内転勤」、「興行」、「技能」
ウ 申請する人が日本において行おうとする活動が、日本の産業及び国民生活に与える影響等の観点から相当でないと認める場合でないこと
3 高度専門職2号
「高度専門職2号」は、「高度専門職1号」の在留資格で3年以上在留した人が対象となります。
2号になると、「イ・ロ・ハ」の区別が無くなり、「1号イ、1号ロ、1号ハ」で行うことができる活動の全てを行うことができ、在留期限が無期限となります。
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